『無料インターネットって書いてあったけど、速度が全然出ない!』

『夜になるとオンラインゲームなんてとてもできるようなモノじゃない』

インターネット無料物件に住んでみたいな、と思って調べた時、こんな意見を目にしたことはありませんか?

インターネット無料物件と聞くと毎月払っている携帯通信料等の節約になるので大変お得に感じますよね。は無料インターネットが利用できる分、賃料の割り増しはされているかと思いますが通常であれば月額3000円~5000円程度かかるWi-fi契約の料金を多少の賃料の割り増しで抑える事ができるのでかなりの節約になるでしょう。

特に使い過ぎると通信制限がかかってしまうような携帯プランに入っている方はWi-Fi契約を結んで機器を設置したり配線したりしなくても、その部屋に入居するだけで最初からお部屋にWi-Fiがついてくるのですから、こんなに便利な事はありません。

しかし、実際に入居すると夕方~夜にかけて動画サイトの視聴がスムーズに行かなかったり、スマホゲームを遊ぶと通信エラーが起こったりするなんていう話を聞きます。

パンフレットには最大1GBの光回線が入っていると書いてあったりして、とても速そうな感じがするのに、何故そんな事が起きてしまうのでしょうか?

無料インターネットの会社の回線速度の欄を見ると

大抵の場合『最大1Gbpsの快適高速インターネット環境を実現します。』

そして小さく下に

※利用環境や通信の混雑状況により速度は変わり、保証するものではありません。と書いてあります。

これはベストエフォート型回線というもので、この『最大1Gbps』はあくまで理論上の最高速度となり、様々な要因(回線の混み具合・接続配線の種類等)によって、どんどん速度は落ちていきますが、最大通信速度となるように最大限の努力をするよ、というのがベスト(最大限)エフォート(努力)型というシステムになります。

ベストエフォート型の回線は他の部屋の方と回線をシェアして使用している状態になるため、他の利用者が多い程、どんどん速度が遅くなっていきます。

昼頃は快適に使えても、夜頃に多くの入居者が利用し始めると、動画をみるのもままならないという状態になる場合があります。

配線方法で変わる速さ

ベストエフォート型でも配線の方式で速さが変わります。

VDSL配線方式

マンショ内の配線が電話回線の場合、電柱から共用部までは光回線で結ばれているのでそこまでは当然1Gbpsの速さですが、そこから各部屋へは最大100Mbps 程度の速さになってしまいます。
当然通常のLAN配線と同じように 他の利用者が使えば使うほどその数値は分け与えられていき、利用者が多くなる程遅くなるため、動画やゲームの場合は向いていません。SNSやネットサーフィン、平日の昼に使う分には快適です。

LAN配線方式

最近の無料インターネットの形式はほぼこれです。VDSL方式と同じく電柱から共用部までは光回線で結ばれているのでそこまでは当然1Gbpsの速さですが、そこから各部屋へはLANケーブルで結ばれているため速度はLANケーブルの性能に依存します。一般的に使われているカテゴリー5のLANケーブルが配線されている場合最大速度は100Mbpsとなります。

つまり『マンション共用部まで、1Gbps以上の光回線をベストエフォート式でご提供』のように書いてあっても、説明図を見てマンションから共用部まで光回線、共用部から安いLANケーブルという形で結ばれていれば実質の最大速度は100Mbpsとなります。逆に、各部屋までの配線に1Gbps対応LANケーブルを使用している場合は下記に記載する光配線方式と同程度の性能となります。

こちらも大人数が使うほど遅くなります。

光配線方式

電柱から共用部まで光回線で結ばれ、共用部から各部屋までも光ケーブルの回線で結ばれているため、上記二つより圧倒的に速いです。しかしベストエフォートであることには変わりないので、大勢が大量に通信している場合は遅くなる場合があります。

無料インターネット物件は全て使えないのか

賃貸の無料インターネットが全く使えないモノなのか言うとそんなことはありません、全ての無料インターネットが全く使えないのであれば世の中に無料インターネット物件がこんなに普及してはいないでしょう。

一般的な利用、ネットサーフィンをする、YoutubeやNetflixを見る程度であれば問題なく使える事の方が多いです。

利用者のピーク時に動画を最高画質で見るのであれば多少カクカクになったり画質を落とす事があるかもしれません。

また、荒野行動といったようなリアルタイムで通信の送受信が必要となるゲームをするのであれば、備え付け無料インターネットでは厳しいかもしれません。

無料インターネット導入済で戸数が少ない物件を選ぶ、

前述する通り、外から共用部まで引っ張ってきている回線を皆で分け合うので同時使用者が多いほど遅くなっているわけです。

つまり分け合う人数や使用する通信量が少なければ、常に快適な状態で使えることになります。

戸数の少ない賃貸かつ無料インターネット付いている物件であれば概ね快適に使用できるでしょう。

各戸まで光配線を結んでいる無料インターネットを選ぶ

上記の3つの配線方式のうち、やはり光配線方式が最も早さが安定するため、どうしても無料インターネットが快適な物件を選びたい場合は、どこの会社のどんなプランが導入されているか見てみましょう。

※光配線方式と表記されていても、オーナー様が加入されているプランによってはLAN、VDSL方式よりも遅い場合があります。

無料インターネット物件はこんな人におすすめ

大量に動画やファイルをダウンロードする、動きの激しい3Dのオンラインゲームをする、超高画質の映像を大画面で見るような場合は、自分で回線を契約するか、導入されている回線や調べてから無料インターネット物件のご利用をおすすめしますが、普通にネットサーフィンや動画を見る分には十分使えるので、動画やSNSを多く使用するが、回線が早くないと我慢できないわけではないような方は無料インターネット物件は非常におすすめです。