賃貸を契約して、新しい住まいとなるお部屋を開けてみたらなんだか下水のような、もわっとした不快な匂いが部屋中を包み込んでいるという事がよくあります。

そうした場合の多くは、キッチンや洗面所、お風呂などに水を流す事で解決します。
入居したての部屋に充満する下水の匂いの9割は排水部分に貯められていた水が乾燥し、蓋をするものが無くなった事に起因するものだからです。

下水からの匂いを防ぐ排水トラップとは?

キッチン、洗面所、洗濯バン、お風呂などの水が排水される場所には排水トラップという仕組みがあり、排管の途中に水が貯まる事で下水から昇ってくる悪臭や小さい虫をブロックしています。(様々な形状があります。)

排水管を塞ぐ水が下水からの匂いをブロック


前の入居者が退去してから誰も部屋に入らず、水を出さないまま期間が空くと、排水トラップに貯められていた水が干上がってしまい、ブロックされていた下水の匂いが上ってくるようになります。
よって、入居してすぐに感じる下水の匂いなどは、全ての排水に水を流して、排水トラップを正常に機能させる事で軽減されていきます。

入居してしばらく経つけれども、それでも下水の匂いが上がってくる

近年のマンションなどは気密性が高く、部屋を閉め切った状態でレンジフードをつけたり、24時間換気を動かしたりすると、外気の取入れができずに排水溝などから空気を取り入れようとします。
すると負圧(室内の空気の圧力が外の空気より低い状態、室内に空気が入る働きが起こります。)により排水トラップ内の水がどんどんと吸い上げられて、やがて排水口内のフタをしていた水が無くなり匂いや虫が上がってくるようになります。

気密性の高いマンションなどにお住いの場合は窓や換気口を必ず開けた状態で換気扇などを動かしましょう。

それでも悪臭が上ってくる場合

水をある程度流した、部屋の換気をって、3,4日経っても悪臭が上ってくる場合は防臭パッキンの劣化やズレによる悪臭漏れである可能性が高いので管理会社やオーナー様に相談しましょう。